2020年がはじまり既に半月…
令和2年、セカンドメモリーイヤー!
受験生たちが死闘を繰り広げるセンター試験が行われた週末、下記の内容で読書会を開催しました。
日時:2020年1月19日(日)14:00ー16:00
場所:香川県立文書館 会議室
参加者:6名(男4・女2)
課題:吉村昭「羆嵐」
今回は初参加の方が2名、40回ぶりぐらいの参加者1名と、たくさんの方に遊びにきていたたけました。
牧歌的な開拓村のあらましと生活描写から一転、一家惨殺の現場。体が大きすぎて冬眠用の穴に入れなくなった羆が村を襲ったーー。
村人らは越冬用の薪を火にくべ、猟銃を引っ張り出すも、一度人の味を覚えた羆の前では無力。警察すら動員するが、区長が私財を投げ打って呼び寄せたのは伝説の羆キラーのマタギ。かくして生存競争の火蓋は切って落とされた…!
史実がもとになっているノンフィクション小説です。もととなった三毛別羆事件は、世に言うウィキペディア三大文学のひとつに数えられており、熊嵐は読んだことないけど事件のあらましはwikiで知っているという人も多そう。wikiのほうが小説よりもグロいけど。生きてる妊婦さんの腹かっさばいて胎児引き摺り出したり、奥さんを足場に梁の上に緊急回避する旦那((((;゚Д゚)))))))
重厚の対極、淡々と紡がれる文章と、増えてゆく死体、満を持して登場するマタギ・銀四郎。酒飲むと暴れる札付きの悪漢ではあるが、色々と辛い過去を持ち、彼が最後に村人らに怒った理由について、興味深い考察が述べられました。
クマっていうと、ツキノワグマを栗林動物園で見たかなぁ、というところから、ヒグマもホッキョクグマもいたはず…という話題になりましたが、いまの若い人にはミシュラン入りした栗林公園の隣に動物園があって、なんとも言えない獣臭がしてたといってもあんまりイメージできないかなぁ? ナマケモノいたりね。
史実がベースなので、不謹慎かもしれませんが、ネットのレビューなんかでも「すっごいハラハラして面白かった!」という感想が多いですね。怖いものみたさというか。リアルに羆なんかと対峙すると、畏怖でガタガタ震えるだけでしょうけど。
吉村昭の他の作品も話題にのぼり、デマで殺される人「関東大震災」からの讃岐弁殺人事件や、ビートたけしでドラマ化もされた脱獄王を描いた「破獄」、さらに最近だと銀四郎や脱獄王モデルのキャラが活躍する「ゴールデカムイ」なども。
…いつかクマの肉も食ってみたいなぁ。でも家畜にせよジビエにせよ、それまで食ってたエサによって肉の旨味が決まる。人の肉食べたクマの肉、間接的なカニバリズム……山の掟はおそろしや。
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!
脳の中枢を吹っ飛ばされ、冬眠を忘れたクマ、赤カブト。宿敵である竹田のじっさまとか、もろ銀四郎。主人公の犬の名は銀・・・。あっ。
姨捨山に捨てられても、しぶとくコミュ作って生き延びている老婆たち。そのコミュに襲いかかる飢えたクマ。映画も面白いよ。女優の平均年齢を前面に打ち出し、いつ観に行っても1000円だったのが別の意味で衝撃でした。
お約束的に男女グループに襲いかかる羆。かつてグループが学生時代、可愛がっていた子熊ギンコ(あっ)に酷似しているが・・・。いくら退けようとも追いすがって来る狂気。
マタギを追われ、鉱夫となり、やっぱりクマさ撃ちてぇ! とマタギに戻る男。
北海道を舞台に膨大な埋蔵金をめぐる物語。宝の地図は数多の囚人の体に刻まれた入れ墨。図柄を写し取るか、殺して皮を剥いでジグゾーパズルを完成させよ。
新選組ファンとしては、独立国構想持ったまま生き延びていた土方歳三と新選組最強の一角、永倉新八が好きだなぁ。
クマといえば、こちらのパッケージ。2/2に本屋ルヌガンガさんをお借りしてこちらのゲームをやります。カードに出たお題に対応したフレーズを、もちよった本で探して発表する大喜利ゲーム。
詳しいルールは1st Line(ファーストライン)について
ある日、警官が自宅にやって来た。どうして?
→クマにやられた家はどちらの方角だ
織田信長が絶対に言いそうにないセリフ
→おっかあが、少しになっている
ここ掘れワンワン、掘ったら何が出た?
→男たちは、床と土間に肉と骨の残骸をみた。
伝説の剣を抜いた勇者が一言
→射て
新しい祝日:「○○の日」
→クマ
身代金を要求する手紙に書かれていそうな一文
→難癖をつけて暴れたりするかも知れぬが、なんとかなだめて連れてこい
犬の名前
→銀四郎
高級レストランのメニューにありそうなもの
→人を食ったクマの肉
恋愛映画のタイトル
→囮
日本酒の名前
→氷橋
★次回は2月16日、サンメッセ香川内にあるイタリアンレストランにて、11:30- ランチミーティング形式で小野不由美「十二国記・風の海 迷宮の岸」を取り上げます。
行方不明になっていた麒麟の雛が10年ぶりに発見され、神仙が住まう山に連れ戻される。だが異界(日本)での生活が長く、神聖な獣たる麒麟の持つ変身能力や、妖魔を降して使役する力を使えない。
麒麟帰還の報を受け、我こそが麒麟に選ばれ、王となる器と、多くの者たちが山を登る。かくして王を見つけることはできるのか? 十二国記の中でも人気のある戴国の物語はこの1冊からはじまります。
参加申込はこちら⇒「参加申し込みについて」
レポート作成:はじめ