連休もあっという間に終わり、観測史上でもっとも早い梅雨入り☔️

梅雨入りした翌日、下記の内容でオンライン読書会を開催しました💻

日時:2021年5月16日(日)10:30ー12:00

場所:ZOOM

参加者:2名    男 2 

お題:伊吹有喜🐶🌸「犬がいた季節」

季節的にバランスを崩しやすい時期でしょうか。今回はキャンセルが続き、はじめての方とマンツーマンの開催でした。

お題としたのは、2021年の本屋大賞3位に輝いた伊吹有喜さんの「犬がいた季節」です。

 

2ndMemoryの選書においては、「文庫本で買える」「大きめの書店にいけば必ず置いてある(絶版しておらず、注文すれば必ず手に入る」作品を基準にしておりますが、今回は初となる「一般書籍」いわゆるハードカーバーとしました。

 

購入金額が1500円オーバーというのは、はじめてその著者を手に取る時とかはけっこう冒険するような価格ではありますが、私なんかは図書館で借りて読んで感動し、「これこそが今年の本屋大賞にふさわしい」と今年のはじめに多くの読書会に参加しては推しまくってたのがいい思い出です。おれがおもしろいとおもったほんはおもしろいんだ。

 

物語は、三重県の公立進学校ハチコーに迷い込み、飼育されることになったコーシローをめぐる昭和から平成にかけての連作短編。一話ごとに、母校からおおきく羽ばたこうとする高3生のドラマが描かれ、時にコーシローの独白が入り込みます。もっともコーシローは犬なので、永遠の幼児みたいな感じですが。

 

高校生といえば、思春期まっただなかなので、たいていは進路に悩む受験生でもある高3生のドラマと平行して男女間のあれこれも描かれたりもするのですが、参加者が男性だけだったというところもあるのでしょうが、私と参加者さんの好きなエピソードは、二話目。

 

コーシローを世話する会でしか接点のない、2人の男子生徒がモータースポーツが好きという共通点で、鈴鹿サーキットにくるセナを見に行くなかで育まれる友情、女っ気はまったくない。こういうのでいんだよ、こういうので。

 

もっと他にも参加者があれば、どのエピソードが好きかとか聞いてみたかった気もしますが、マンツーマンだからこそ大きく話題がそれても問題ないわけで、読書メーター経由で申し込みいただき、関東圏で読書会を主催されている方でもあったので、読書会運営のことや、本屋大賞にはじまり賞レースのこと、普段読むジャンルの本、作品の関連した聖地巡礼など、色々とおしゃべりできました。コロナ落ち着いたら、コーシローの面影を探しにいきたいですね。

 

また、川上弘美「センセイの鞄」話題で「キノコを取りにいったり・・・?」から、意外なエピソードに派生したのは、作品の知識として私に上書きされました。

 

話題は多岐に渡り、あっという間の90分でした。楽しかった。ご参加いただき、ありがとうございました!

 

 

【エンディング】 宇多田ヒカル 「first love」

私がギリギリハチコー生とシンクロできる時代が1999年。

メインとなる生徒は高3ですが、私は高1で、空からアンゴルモアの大王は降りてこなかった。作中で描かれる教師となったユウカさんと、恋慕を寄せる生徒・・・当時流行したドラマも絡めて、この曲が登場します。シン・エヴァンゲリオンを観る若者たちに、君らの産まれる前に宇多田ヒカルデビューしてんねんで? と言いたくなるときもある。いや、そもそも旧劇場版やTVシリーズも産まれる前か。

first love・・・あ、おれ、はじめさん。

 

【 おすすめ本 BOOK   2nd 買ってってね 】

 

●最近読んだ、伊吹作品。かつて若者たちに熱狂的に人気のあった秘境フォトフラファー。ハメられて背負った莫大な借金を肉体労働で完済し、再びカメラの世界へ。賦役でいじめぬかれた肉体と彫りの深い貌はまさに黒豹。多くの迷える人々とファインダーごしに語り、再生へのきっかけを作る連作短編。

 

●これもまた、かつて高校生だった月子さんとセンセイの物語。最終章、「犬がいた季節」でユウカさんにかけられる言葉と双璧をなす「ツキコさん、デートをいたしましょう」

谷口ジロー氏により漫画化もされています。「犬を飼う」とか谷口氏は動物漫画も遺しています。

 

うわさのコーヒーチケット

 

提携ショップ。使えるって聞いてきました、フヒヒッ。こういうきっかけがあると、コミュ障的に新規開拓しやすく嬉しいです。

 

前から気になってたリマコーヒーさんへ。カフェモカ、うめぇ。

★次回は 6/27(日) 10:30-

ケン・リュウ🔴「円弧」をとりあげます。

 

いま熱い中国SF。英語翻訳をはじめ、自らも筆をとってシーンを牽引するケン・リュウ。2ndMemoryでも「紙の動物園」「もののあはれ」と過去に取り上げてきましたが、このたび「円弧」が映画化、しかも香川県庁旧館でロケということ聞きつけ、高松市の読書会がこれを取り上げないでどうするよ?! と選書しました。

 

施術により、不老不死を得られるようになった未来の物語。被験体となり、永遠の若さを手にれた女性の一代記。若さを保つこと、老いること。映画は6/25日公開、読書会は6/27。短編小説なので、観てから読むか、読んでから観るか。業界最速読書会化!(緊急選書にならぶパワーワードだな・・・)

 

 犬がいた季節 > セピア色のおもいで > 永遠のおもいで > 不死 > 映画化希望 > 映画化 > 県庁ロケ > 円弧

 



 

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レポート作成:はじめ