世界の名作を読む読書会~Season10 #2

開催日時:令和5年10月1日(日)10:00~11:30
開催場所:Zoom
課題本:転落  カミュ(著), 前山悠 (翻訳)

『異邦人』、『ペスト』に次ぐ、カミュの第三の小説とされている本作を一
緒に読みました。

全般的には理解がむずかしく、読み進めるのが辛かったという意見が多かったです。


本作品をひと言で表すと「カミュ=サルトル論争」(冷戦時において社会主義勢力なかんずくスターリン統治下のソ連に対してどのような態度を取るかをめぐる決裂)で傷ついたカミュが、自らの苦しみを主人公クラマンスに託して語った作品という感想がありました。また、クラマンスの一人語りという体裁を取っているが、実は聞き手がいるわけではなく私たち読者に語っているのではないかという意見もありました。

作品の舞台となったアムステルダムに、作者はどのようなイメージを託したのかという点も議論になりました。なお、「カミュ=サルトル論争」という外在的事情はいったん外して、テキストの内在的理解に努めるべきという意見もありました。


参加者の皆様、ありがとうございました。

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次回の開催予定
11月23日(木・祝)10時00分~
会場:Zoom
課題本:エマ (ちくま文庫) ジェイン・オースティン (著), 中野康司 (翻訳

参加申込はこちら⇒「参加申し込みについて」

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