世界の名作を読む読書会~Season6 #3

開催日時:令和元年11月4日(月・祝)9:45~11:15
開催場所:くつわ堂総本店
課題本:村上春樹『1973年のピンボール』

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Season6は、みなさまが参加しやすいように
進行についてマイナーチェンジを加えました。
たくさんの方にお越し頂けると嬉しいです!

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さて、今回は『1973年のピンボール』について
みなさんと語り合いました!

鼠三部作ともいわれますが、
本書ではまだはっきりと伝わってこないあたり、
村上春樹流の思わせぶりなのか?!

鼠は村上春樹の外面を、ぼくは村上春樹の内面を
表現してるのではないか?との推察された方も
いらっしゃいました。

また、
双子を実在の人物と捉えるか
幽霊のような存在と捉えるか
いろんな受け止め方があって
おもしろかったです。
(能の『松風』と設定が似てるとか・・・)

カズオイシグロはイギリスらしく、
村上春樹はアメリカらしい
との対比も興味深かったです。

英訳の書籍も持ち込まれ、
おぉー、こんな言い回しがあるのかー
など、思いがけない学びもありました(笑)

村上作品全体に
登場人物が散りばめられているので、
短編を読んでみたり、
本編の後で周辺を深掘りしたら
もっと楽しめそうだとの感想もありました。

アメリカンポップな感覚と
洒落た詳細描写を
楽しめるかどうか?が
村上作品を好きか嫌いかの
分かれ目になるのでしょうか?

現代の30代以前の若者に
村上作品を受け入れられない層があるのは
本人の自覚がないところで
文化的に閉塞な状況にあるのではないか?
とのご意見もありました。

ある程度満たされたら
自国内で満たされてしまって、
外へは目を向けなくなり、
そうしているうちに
他国に追い越される
なんてことが起こりうるかも
というお話でした。

ふ、、深いっ。。。

そうかもしれないし、
そうじゃないかもしれないけれど、
文学は柔軟に豊かに楽しみたいものです。

ご参加にみなさま、ありがとうございました(^^)

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次回の開催予定
1月4日(土)17時00分~19時00分
会場:くつわ堂総本店
課題本:村上春樹「ノルウェーの森』
参加申込はこちら⇒「参加申し込みについて」

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