すっかり正月気分が抜けた、1月第3日曜日。

 

下記の要項で課題図書型読書会2nd Memoryが開催されました。本年も宜しくお願い致します。個人的に理想の読書家像はワイルド&インテイジェンス。神保町のスポーツ用品店でバイトして、帰りに本買ってるような。どんなんや。

 

課題図書:「野性の呼び声」
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会  場:珈琲哲学 高松店 14時ー16時

参 加 者:4名(男3・女1)スタッフ含む

 

今回も初参加の方をお迎えしての開催でした!

 

読書会フレンドパークは、新たなる挑戦としての読書会参加を応援しております。

 

課題としたのは、犬を主人公とした動物小説「野性の呼び声」。著者のロンドンさんはこの作品で一躍スターダムに。そして、イギリス人かと思いきや、アメリカ人。東京生まれの香川愛生さんみたいなもんでしょうか。

 

私なんかは、バリバリの犬派なので作品に出て来る犬たちにシンクロし、自分のポジションを守りボロボロになりながらも最期までソリを牽く一員たらんとした犬にウルウルきたりしたのですが、作中で主人公は人間であるかのように描かれることから、動物文学の姿をした「ハードボイルド」として読める、といった意見や、人間に置き換えると「サクセスストーリー」ではないかという意見がありました。

 

都会のセレブ犬が極北の地に放り込まれ、原始の犬と人間が交わした盟約のもと暴力による支配で飼いならされ、最終的には犬としての原始から、更なる根源たる狼へとさかのぼるーー文化的には野蛮な方向に走って闇夜に咆哮してたりするんですけど、一兵卒ではなくボスとして君臨するなら、確かに成功してますね。

 

未開の地を暴力と知力で制服するーーそのような姿がアメリカ人の持つ開拓精神を刺激したのがヒットの要因なのかも・・・? 

 

そしてまた、著者のロンドンさんが色んな土地(舞台となったカナダにも)で暮らした経験があるから、過酷な雪原の描写がリアルであるという指摘もされました。ここから派生し、夏目漱石が「日本」を描けるのは、英国に滞在した事によって、外からの視点で見る事ができたからといった話や、雪原から様々な日本の冒険家の話にもなりました。なぜ本の山を積むのか。そこに本があるからだ。

 

現代人の視点でふっと考えてみると、組織に縛られていた犬が首輪(ネクタイ)を引きちぎって野性化(独立)する物語・・・とも読めて、犬どころか従順な羊のような私には、狂犬キャラって憧れますね。

 

参加していただいたみなさん、どうもありがとうございました! 開催日が1日ズレていたら吹雪いていたので、みなさんの日頃の行いに感謝!

犬種混成の犬ぞりチームのように、様々な版元、訳者のものが集いました!

 

季節のイチゴフェアー。
ロールケーキとタルトどっちにするか悩みましたがロールケーキ。
パフェも特攻したい。

 

恵方巻き。とんかつの山かつさんの系列なので、カツとスイーツの両面カバー。
受験生は勝利の願掛けにいいのではないでしょうか?

 

★次回は2月18日(日)今日のように寒い北の台地出身の少年が主人公、八咫烏シリーズ「烏は主を選ばない」を取り上げます。

 

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霊鳥・八咫烏たちが暮らす異世界を舞台にした和風ファンタジー。
 
ぼんくらと揶揄されていた北の郷士の次男坊、雪哉が近習として取り立てられた先は、様々な政敵に命を狙われている皇太子。
 
別に主が禽獣の餌食になろうが知ったことではないが、とばっちりはまっぴら御免。ぼんくらは世を欺く仮の姿、頭脳はキレッキレ、見た目は小僧ーー後に双肩ならぬ双翼で山内を背負う「垂氷の雪哉」が政治闘争という薄氷を履む。
 
シリーズ第2弾ですが、1作目「烏に単は似合わない」と同じ時間軸が描かれ、1作目を読んでいなくても話が完結するように構成されておりますので、未読の方も大丈夫です。
 
人気シリーズなので、たいていの本屋では平積み展開されているので、手に入り易いと思いますよ。

参加申込はこちら⇒「参加申し込みについて」

レポート作成:はじめ