ファシリテーターはじめさんによる小説限定の課題本型読書会『2nd Memory』
次の通り開催されました。

課題本:『猫を抱いて象と泳ぐ』 小川洋子 文春文庫
日時:7/17(日)14時~16時
会場:珈琲哲学(高松市林町)

猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)

猛暑の中、空調の整った喫茶店にて、小川洋子「猫を抱いて象と泳ぐ」読書会を開催しました。

この作品は、小川洋子さんの作家生活20周年目に上梓され、それまで一人称で作品を書き続けてきた著者がはじめて三人称で書いた作品でもあります。

大きくなる事や、忘れてしまう事、過剰・欠損ーーさまざまな「変化」を描いてきた小川洋子文芸の中にあって、無限の変化(バリエーション)を持つ『チェス』を題材にし、最強ではなく最善の一手を追求したリトル・アリョーヒンの生涯を描いた傑作です。

作中で描かれる事象は、時に突拍子もないものがありますが、意外な事に参加いただいた方のなかには、現実での似たような経験談を持つ方がいたりと、多角的な視点から作品を楽しめました。

読書会を終えて私が新たに考えた事は、「あるがまま」を受けいれてくれるマスターや家族の存在があったからこそ、主人公は生きづらくとも社会でやっていけた事の再発見。主人公に感情移入しすぎた自分だけの読みでは気づけなかったポイントです。
それを踏まえて考えると、あるがままの主人公を受け入れてくれた老人マンション・エチュードの住人との日々が満ち足りたものであったのは、ひとつの救いの形とも思えます。
誰もが対戦したいと願う、国際グランドマスターとの対局が叶い、「ビショップの奇跡」と語り継がれる、美しい棋譜を生み出した主人公は精神的に遥かな高みに昇ってしまった=大きくなってしまった、ゆえにあの終わり方なのかもしれない。

全18章で構成されているので、1日1章ペースででも読み進めて欲しい作品です。
読み終わった人はぜひ私と感想をおしゃべりしましょう。

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次回は8/28(日)
宮沢賢治「銀河鉄道の夜」を取り上げます。
読書会前日の27日はなんと賢治の誕生日(生誕120周年)です。
もともと童話なので、昔の作品ながら、長さもちょうどよく読みやすいです。
課題本読書会というと、構えてしまいがちですが、気楽にご参加ください(^-^)

はじめ

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