課題図書型読書会『2nd Memory』が次の通り開催されました。
課題本:『センセイの鞄』川上弘美 新潮文庫 他
日時:9/18(日) 14〜16時
会場:珈琲哲學(高松市林町)
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この作品は、37歳のOL・大町月子(ツキコさん)が飲み屋で高校時代の国語教師・松本春綱(センセイ)と再会し、飲み友達から、ふたりで色々と出かけ、やがて恋愛関係に発展、それからの別れを描いています。
この2人の人物像がメインに話しあわれ、年齢差カップルがうまくいったのは、双方ともに「間」の取り方が巧い=波長(リズム)があう、居心地がいい、等の考察が述べられました。
私はセンセイにシンクロして、ツキコさんとの疑似デートを楽しんだ口ですが、実はこの作品は女性読者が多いというデータもあるそうです。
その点については、ほぼ毎日居酒屋に通え、一人暮らしするような安定した収入を持ち、自立した女性にとって、先の事(結婚生活や介護)を考えないでいい老齢の紳士というのは「都合のいい相手」なのではという意見もありました。
また、ツキコさんが一般的な大人の女性という面もあれば、関係が自然消滅したかつての恋人が、自分の友達と結婚した事に対して特に思う事がないドライな面、センセイに対しての甘え方が子どもじみている、といった時に相反する属性を内包するキャラクターである事が、面白いポイントとしてあがりました。
この作品は、四季の折々を描いているので、一年中いつ読んでも、どこかで「いま」とリンクするシーズンが出てくる、全方位ロックオンのデート小説でもあると私は思っています。秋の里山でキノコ狩りをする場面なんかは、これからの季節にぴったりなのではないでしょうか。
終わってみて考えるに、翌19日が「敬老の日」であり、過ぎる15日が「中秋の名月」であったのが、センセイとツキコさんを象徴しているようでした。秋の夜長に是非とも手に取ってもらいたい一冊です(^^)
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
レポート作成:はじめ
☆☆ 次回の開催予定 ☆☆
日 時:10/16(日)14時~16時
課題本:「小僧の神様」 志賀直哉 著
神回・神降臨など、「神」を冠する名詞は現代において珍しくありませんが、小説というジャンルにおいて「神」を冠するに相応しいのが、この一作。短いページ数に込められた、重厚なる人間ドラマ。世間は神無月ですが、身近な所に神はいる!
果たして、今作品における「神」の所行は善か偽善か、はたまたすべてを超越した「神の悪戯」か。小僧の心に刻まれた「思い出」は生涯における救いかもしれないが、読み手にとっては残酷な仕打ちとも受け取れる。読み手によって読後の印象が大きく変わることが予想されるこの作品。是非一読後、皆さんで感想をおしゃべりしましょう(^^)
詳しくはコチラ⇒「開催日のお知らせ・H28.10」
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