日時:2023年2月25(土)20:30-22:00

場所:ZOOM

参加者:3名    男 2 女 1

お題:五木寛之「風の王国」

 

毎年2月は「建国記念の日」を絡めて、「国」にまつわるファンタジー作品を取り上げています・・・が、1月に「不思議の国のアリス」をやってしまったので、ネタがかぶる――ということで、変化球で五木寛之先生の「風の王国」を取り上げました。

海外放浪経験もある、アウトドア雑誌の契約ライターが山で見かけた、足場の悪さをものともせず「翔ぶように走る集団」。そのなかの一人の女に心を奪われ、正体を探るなかで浮かび上がる政財界に強い影響力を持つ秘密結社。

日本という国家が成り立つ以前より、この国に存在した人々の末裔…束縛を嫌い、自由を愛する風の民たちの、言葉によって紡がれてきた歴史・・・

「兎の眼」でも登場した奈良の古刹、讃岐岩(サヌカイト)が採れる山は香川と奈良寄りの大阪のみ・秘密結社もあれば、様々な蘊蓄を主人公に与えてくれる町中華のマスターがまさかの・・・すべての謎は禁足地の古墳に通ずる伝記ロマンです。

一時の教育で、土踏まずのない偏平足=悪 みたいなイメージを我々は植え付けられてきましたが、ほんとうの行者クラスの歩行者は逆に筋肉が盛り上がって土踏まずがないーーとこれもまた、嘘か誠か。煙に巻かれて読み終わる。小説とはこうでなければ。ノるわ!



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