新年度キックオフ!

香川県でも3年に1度の祭典、瀬戸内国際芸術祭がはじまりました。GWを1週間前に控えた土曜日の夜、下記の内容でリモート読書会を開催しました💻

日時:2022年4月23日(土)20:30-22:00

場所:ZOOM

参加者:7名    男 4 女 3

お題:カフカ 🐜「変身」🐝

 

今回は、2ndMemory初参加の方を3名迎えての開催でした。沢山の方に参加いただき、嬉しいです。

カフカといえば「変身」。

◾️出張販売のセールスマン、グレゴールが悪夢から目覚めると虫になっていた所からはじまる物語。家族や勤め先にごまかそうにも、すぐにバレて絶叫と隔離生活のはじまり。歩合給の高火力で広い賃貸に家族で住んでいたけれど(本人は寝に帰るだけ)数ヶ月経つ頃には家計は火の車。シェア住人募集や、働きに出る父母妹…果たしてグレゴールは家族にとっての「毒」虫なのだろうか…。

◾️カフカ先生は、結核で死んだ。私も4月頭から、肺を病んで、10日ほど咳をしても1人の生活…変なところで作品と深くシンクロしてしまった…。

◾️参加者の皆さんは、昔に読んで不条理な感想を持ったという人や、昔軽く読んで積んでいて、久々に読んだ、あるいは、朝起きて虫に変身して…というアウトラインは知っていたがじっくり本編を読んだのははじめて…という方も。

◾️1912年に最初に紹介された作品であり、すでに110年経過。

それでいて「虫への変身」を病気や怪我に置き換えて読んでみても、大黒柱を失ったある家族の心の移り変わり…という現代にもしっくりあてはまる内容。ケアラーとして優しくてしてくれていた妹が、だんだん余裕なくなって超塩対応。優しいお兄ちゃんは虫になってしまった。あの虫に五分でもお兄ちゃんの魂が宿っているなら、家族のために自分からどっか消えてくれるはず!(お、おう…どっかって、どこだよ。表面的には空元気の燃え尽き症候群的にも読めたな)

◾️翻訳によって、大きな虫・虫けら・毒虫・害虫 と言われたい放題。読者の脳内で色々とグロテスクな虫に変換されますが、映画化されたものを見ると、そのヴィジュアルに引っ張られる。というかホラー。

◾️カフカは友人たちに、笑いながら「変身」を読み聞かせたーー 根底にあるのは、ユーモアやブラックジョークの類なんだろうか? ラストシーンの新生活のはじまりの予感は爽快なんだけど、人が1人死んでるしなぁ…とか色々モニョるけれど、ブラックな笑える部分でもある。(虫つながりで、個人的に韓国映画の『パラサイト』思い出した。あの家族も仕事与えればそれなりにこなせる有能さ)

◾️虫になったグレゴールよりも、家族(特に妹)がどんな風に「変身」したかについての話題で盛り上がりました。

参加いただいた皆様、ありがとうございました!

各出版社で出てる文庫、全体の2/3が本文で、あとはがっつり解説というケースが多い。「磯野家の謎」的な間取り図。新本格ミステリ的でもあるな。殺虫事件。


作中にも「リンゴ」が登場します。
メタファーとして考えると、豪華なアパルトマン(楽園)からの追放? 労働は苦役かもしれないけれど、はたらいて1日終わったあとの充実感も大事。


仮面ライダー(虫)が「変身!」と叫ぶのは、カフカの「変身」が由来。
暑いのですぐ脱いだけど、ライダース。
インナーにキン肉マンソルジャーTシャツ。緑色で仮面ライダーに擬態。
ウルトラマンみたいな頭してるけど、筋肉マンは変身ヒーローではない。
ソルジャーはキン肉マンの実の「お兄さん」であるアタルが本物のソルジャー からマスクを奪って「変装」している。

【 おすすめ本 BOOK   2nd 買ってってね 】

◯ 過去、私に「変身」を勧めてくれた人が、バーターで紹介してくれた。人体の部位である「鼻」が馬車に乗って出勤したりと、「変身」が家の中に篭るのに対して、外に出てゆく。

 

◯ 第1回香川県高校生ビブリオバトル ・チャンプ本でもあり、カフカ氏が生前に残した、ちょっと拗らせてア痛タタタ…な手紙なんかを超訳気味に紹介している。絶望しすぎィ!

〇 カフカ的な思想をベースに、香川県高松市がメインとなる村上春樹の長編。フライドチキンでおなじみのカーネル・サンダースが特に説明もなく、いきなり出てくる。羊男も騎士団長も、特に何者かなんて誰にもわからないし、ぼくにとって、なんの関係もないのだ。と、ぼくは思った。

★次回は 5/21(土) 20:30-

重松清👬「とんび」🦅をとりあげます。

 

瀬戸内海に面した、古き良き昭和の町。男手ひとつで子育てする町の名物親父、ヤスさん。 

地域コミュニティの助けで長じてゆく愛息のアキラは、とんびが鷹を生んだと話題となる優等生…田舎から東京への巣立ち、親離れと子離れ…

3度目の映像化と、良い風が吹いている感動ヒューマンドラマです。親父の背丈は高かった。

変身 →  仮面ライダー → 特撮 →  シン・ウルトラマン →  映画 → 仮面ライダーチップス → 家族の物語 →  とんび

 



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