今回、香川県のお向かい、岡山県にてビブリオバトル大会があると聞きつけ、観戦のみならず発表者(バトラー)として一般の部に出場しました。

 

いつもと違う、人・場所・本ーー知を求めて遊読する三千世界。

3rd Nomado(サード・ノマド)♯6

 

時:2017年3月11日(土) 10時30分〜12時(中高生の部) 14時〜15時30分(一般の部)
場所:岡山市立中央図書館

青春18きっぷの利用期間で安く行けるし、岡山のビブリオバトルに参加しよう!

 

 

そう思いたったはいいのですが、紹介する本は事前登録。

 

 

テーマは「私のおすすめ本!」でしたが、面白い小説はたくさん知っているけれど、どの本で参加するかでけっこう悩みました。

 

 

そこで、会場である「晴れの国・岡山」を起点にし、ブライアン・オールディスの「地球の長い午後」で勝負する事にしました。結果から言うと、優勝(チャンプ本)逃しましたけどね!

 

 

せっかく行くのだから中高生の部から見ようと、開始時間を逆算して高松駅を出るのが8時20分。朝起きたのは5時。前日は気が昂って、就寝したのが1時。遠足前の子どもか!

 

 

マリンライナーに乗り込み、瀬戸内海を望みつつ、半分夢の世界。気付けば児島「ハッ、カンパネルラ!?」と飛び起きたりしながら岡山着。ロマンチストなマリン通勤の人なんかは、夜にマリンライナーで海に浮かぶ船の明かりを眺めつつ坂出に到着(夜空の疾走から、陸への着地)する時に『銀河鉄道の夜』のジョバンニにシンクロするそうです。気持ちわからんでもない。

 

 

路面電車に乗り、会場である岡山市立中央図書館へ。

 

ビブリオバトルの会場となるのは、2階 視聴覚室。

 

4人の中高生たちがバトラーとして登壇しました。

 

 

ちなみに昨年の第1回目は、中高生の応募が少なく1人だったため、その中高生は一般の部に混ざってバトルしたそうです。それを思えば4倍! 素晴らしい。

 

 

男子1人、女子3人で、全員小説という選書でしたが、大勢の前で発言するという普段馴染みの無いシチュエーションに戸惑いつつ、ピュアなハートでプレゼンする姿、かっこよかった。学生さんだけに、つい先日までテストだった人もいたようです。

 

一般の部は、お昼の14時から。

 

 

バトラーは9名。中高生の部とがらりと変わって男性8人、女性1人という構成。新書や実用書、小説に一風変わった本などジャンルに富み、各々の「オススメ本」=秘冊技飛び交うバトルロイヤル。

 

 

わたし自身、大勢の人の前で話をする経験に乏しく、頭真っ白で言いたかった事を7割くらいしか言えませんでしたが、なんとか5分間完走。質問タイムもいい感じの飛んで来たトスを華麗なスパイクで返した手応え。ビブリオバトルは発表者と聴取者のこの双方向の言葉のキャッチボール的な部分もおおきく勝敗を分けるのではと思っています。

 

 

中高生、一般の部ともに全員の発表が終わったところで、事前に渡された投票用紙で自分が一番読みたいと思った本を提出。事務局がすぐに集計し、得票数は伏せて、もっとも票を集めた本=チャンプ本=優勝者を発表。

 

 

昨年参加した、香川県高校生ビブリオバトル大会でも、この投票用紙形式でしたが、挙手形式だと周りにつられぎみな人はこっちの方がありがたかったりするのだろうか?

 

いち発表者としては、たったひとりでも自分の紹介した本が『一番』読みたいと思って手をあげてくれれば嬉しいなぁ・・・という気持ちもあるので、可視化してもいいと思う。

 

あと、エントリー作品は会がはじまる前に聴取者にもプリントで配布されるのですが、これだと「何を紹介してくれるのか」というワクワク感が薄れてしまうような気も。

 

 

もちろん、紹介される本がリスト化されるのは自分で読もうと思ったときに助かるので、投票に入る前に配布や、会の終了後に出口で配布とか・・・。

 

まぁ、真に優れたプレゼンは最初に手の内明かした所で、人の心を打つのでしょうけど。

以下、紹介された本

 

【中高生の部】

 

「花宵道中」 宮木あや子

「君と100回目の恋」 下川香苗

「本を守ろうとする猫の話」 夏川草介

「青空の卵」坂木司 (チャンプ本)

 

 

【一般の部】

 

「富嶽百景 初編」 葛飾北斎

「哲学入門」 戸田山和久

「はじめての『アンガーマネジメント』実践ブック」 安藤俊介

「地球の長い午後」ブライアン・オールディス

「コンクリートが危ない」 小林一輔

「見えないから、見えたもの」 竹内昌彦

「大事なことほど 小声でささやく」 森沢明夫(チャンプ本)

「夜は短し歩けよ乙女」 森見登美彦

「WRECK THIS JOURNAL」 ケリスミス

 

 

わたし自身、ビブリオバトルに興味があった事もあり、今回参加させて貰いましたが、得る物は大きかったと思います。緊張はするけど、やっぱり本の話を人に聞いてもらって、興味をもって貰えるのは楽しい! そして自分の知らない本の知識を得られるのはためになる。

 

 

香川県では、ビブリオバトルというと、まだ学校教育の朝の10分間読書から派生しクラス内でのクローズな開催だったりと、教育分野では行われていたりしますが、一般参加部門はあんまり聞きませんね。

 

 

今年の1月に、図書館職員を対象にしたビブリオバトル運営の研修が香川県立図書館で行われたそうなので、これから県下でもちらほらと図書館主催のビブリオバトルがあるのかもしれませんね。また情報ありましたら教えてください。八市九町、観戦にいきますよ!(^○^)

 

 

最後に・・・岡山市民どころか、岡山県民でもない私に登壇の機会を与えてくださった、主催の岡山日販会 および 共催の岡山市・岡山市文学賞運営委員会・岡山市立中央図書館、発表者ならびに聴取者の皆さんに感謝の意を表します。

 

 

同じ瀬戸内文化圏として、またイベントありましたらお邪魔する事もあろうかと思いますが、宜しくお願いします。

 

 

レポート作成:はじめ

決戰・中央図書舘・「初」号機、咆哮!

地球の長い午後は「植物」がキーのため、モリゾー老師とキッコロ先輩のTシャツ装備。 原稿・レジュメ・スライドなどの使用はルールで禁じられていますが、現行のルールでは衣類までは規制されていない・・・はず。

参加賞。岡山名産のデニム生地のブックカバー。刺繍入り!

中高生の部と、一般の部で私が票を投じたのはこの2冊。読みたい時が買い時や!